ミニボーグ50改造

最初にNikonD300の色収差自動補正でアクロンマートレンズでも収差はかなり少なくなってますので他のカメラには当てはまらないことをお断りしておきます。

なぜミニボーグ50か? >安い、F値が5と明るいためAFテレコンがそのまま使える

ミニボーグ50はドローチューブに直接レンズが付いているため摺動面の内面反射の影響が出やすいようです。
天体を撮影するのにはほとんど問題にならないと思いますが昼間に使う野鳥用には影響します。
内面反射や迷光でコントラストがあがりません。
基本的にはミニミニドローチューブを出来るだけ伸ばして使用しますがやはり気になります。
それでこのような加工をしてみました。

改造方法:
ドローチューブ摺動面には直接加工できないので紙筒を作り内面に植毛紙を貼り付ける。
遮光環の前に円形に切った黒いケント紙を貼る。同様にミニミニドローチューブにも遮光環を付ける。

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ドローチューブ用バッフル紙型
材料:ハガキ位の厚さの薄いボール紙、植毛紙、つや消し黒ラッカー
工具:カッター、円形カッター、カッター台、瞬間接着剤、刷毛、仮止め用の輪ゴムなど
遮光環は円形カッターで外側を切ってから両面テープで固定し内側を切ると正確に切れます。
組み立ては瞬間接着剤が便利です。組み立て後、つや消し黒のラッカーで塗装します。
雑学:瞬間接着剤は水分が有ると固着するので形が整えば息を吹きかけると早く固定します。
   (皮膚に付くと瞬時に固まりますので注意が必要です。無理に剥がすと皮が剥けるので注意!)

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ドローチューブ用バッフルに植毛紙を貼り付け(ついでにヘリコイドにも)
50用と60ED用と2個製作

 【クリックすると拡大します。】  【クリックすると拡大します。】
ドローチューブの内面反射の違い

比較写真:約50m先の電線のワイヤーロープと絶縁碍子を撮影。中央部分をピクセル等倍切り出し。
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加工前 ミニボーグ50:250mm×1.6(NikonTC-16A)400mm 35mm換算600mm
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加工後
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参考:ミニボーグ60EDも同じ加工をしました。
さすがEDレンズだけあってシャープでコントラストが高いです。
350mm×1.6(NikonTC-16A)560mm 35mm換算840mm

内面反射の除去や迷光対策がかなり有効なのが分かりました。
EDレンズには適いませんが安いACレンズでも加工することにより野鳥用にも使えるようになります。
F値が明るいのでAFアダプターもレデューサーなしで使えます。
400mmF5とか600mmF5という天体望遠鏡もありますので機会があればテストしてみたいと思ってます。
ボーグが売れすぎて手に入りにくくなってます。そこでウイリアムオプティクスや笠井の天体望遠鏡を野鳥撮影に使う方が増えてます。
内面反射除去や迷光対策をしっかりしてある望遠鏡が良く売れているようです。
それでもピントやコントラストに不満のある方はこのような加工をすればより改善されることでしょう。
そういえばボーグも天体望遠鏡でしたね!!

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迷彩テープを貼りました。